「必見!『虹色ほたる』と東映動画の名作たち!!」を見てきた

http://animestyle.jp/2012/10/22/2733/
新文芸坐×アニメスタイル セレクションの33回目、「必見!『虹色ほたる』と東映動画の名作たち!!」を見てきました。
「虹色ほたる」は個人的に今年のNo.1アニメ映画として激推ししてますが、「虹色ほたる」DVD発売を11/21に控え、都合5回目(10回以上見てる人も多いので5回は決して多くはないですが)となる鑑賞の機会を新文芸坐×アニメスタイルイベントにて与えてくれたことを嬉しく思います。
アニオタフォース – 「虹色ほたる」を4回見てきた
上映に先駆けて、「虹色ほたる」監督の宇田鋼之介監督とアニメ様のトークショー。
「虹色ほたる」は正直、人を選ぶ映画だと思います。説明的なセリフを極力廃し(開始30分はユウタに何が起こっているのか正直分かりづらい)、作り手側から結論を提示することはしないという作品造りは一見不親切ですが、宇田監督はそれを「見る人に委ね」、「噛めば噛むほど味の出るスルメのような」作品を目指したとのこと。
「虹色ほたる」はダムに沈む村が舞台である。プロデューサーサイドから東映的な分かりやすい作品を求められていたけど、内包しているテーマが重いため結果としてディープな作品になってしまったとのこと。
エンディングのカットは尺の都合で本編から漏れてしまったカットを再利用している。自転車のCM部分はキャンディーズも作画した新井浩一さん。
隠れ設定:ユウタは文京区駒込在住。ケンゾーはデコトラ職人。独立するのが遅れたので芳澤さんとの結婚が遅れた(ずっと付き合っていた)。47歳のヘソ出しルックな旧姓芳澤さんは元々子どもの頃から洒落っけあったのと今っぽいカッコということで、基本的には森さんのデザイン。
ちなみに、原作からさえ子の名字は「オクヤマ」になっているのですが、ユウタの名字は特に決まっていなかったそうで、東映でオクヤマと来れば奥山玲子さんなので、言葉遊びから東映動画の名アニメーター小田部(コタベ)羊一、奥山玲子夫妻から取られたそうです(コタベじゃまんま過ぎるのでオタベになったけども)。その他、今発売中のアニメスタイル002にて「虹色ほたる」がコンテ、資料集付きで28Pも特集されてます。裏ネタ多数ですので是非ご一読の程を!

「虹色ほたる」は35mmフィルムでの上映。デジタルと比べてダイナミックレンジは低いので暗い箇所は確かにデジタルより見えなかったりしますが、フィルム独特のパーフォレーションの揺れはいい味出てたと思います。
「虹色ほたる」上映後、「龍の子太郎」「空飛ぶゆうれい船」「どうぶつ宝島」と東映長編(中編?)3本立てで上映。虹色ほたるも含めて全てフィルムでの上映で、前述の小田部、奥山ネタからうまく繋がった在りし日の東映動画の味を感じさせる良いセレクションだったと思います。
新文芸坐のロビーでは虹色ほたるの原画展示がありました。

信じられるかい?右が原画で、左が修正原画なんだぜ・・・。

そしてDVD発売を前に11/9DVDレンタル開始!また来週さえ子に会える!!!

宇田監督によるサイン入りユウタとさえ子イラスト。さえちゃんかーわーいーなー、超絶かーわーいーいーなー!!!
そうそう、アニメ様から来年「おおかみこどもの雨と雪」、「ももへの手紙」、「虹色ほたる」の「主人公が田舎に帰る3部作」の上映会しましょうとの嬉しい提言が。実現すればすごいラインナップですが期待して待ちたいところです。

イベント終了後、ふとした切っ掛けで大橋学さんとお茶する機会に恵まれました。


確かに自分も「ユンカース」と似たような匂いと情熱を感じました。
しかし、大橋さんはタフですね、先日のユンカースの上映の時もトークショー終えた後も帰らずにお客さんと一緒に朝までいてそれから自身の作品集を売るためにコミティアに行ったとのことでしたが。いやーすごい!