資料性博覧会01@中野ブロードウェイ

中野ブロードウェイ4Fで行われた資料性博覧会01に行ってきました。
元々行くつもりではあったんだけど、事前にtwitterでロトさんが告知しててそれが予想外に反響があったみたいで
http://www.mandarake.co.jp/information/event/shaku/timeschedule.html

イベント企画当初に想定していたよりも反響が多く、当日の混雑が予想されます。ご協力くださいますようお願いいたします。

とのことで、朝から整理券が配布される模様。えー!?つかこれジャンル的にはマイナー中のメジャーとはいえ、そんなに人が来ないまったりイベントだと思っていたのに。
会場に着いてみたら、ほとんど会場通路じゃん!漫☆画太郎クラブとか、完全に通路だよ!全12サークルだったはずだから急遽増やしたのかな。
http://www.mandarake.co.jp/information/event/shaku/space.html
ピープロ関連と画太郎、竹内寛行experience0を購入。12話会(じゃないかも知れないけど)とかむかーし1度だけコピー誌買ったことあるけど、今や印刷も表紙・巻頭フルカラーで週刊漫画誌並みにぶ厚くなってるのな。コミケでも足を運ぶものの、毎回スルーしていたので今回もスルーした(笑)
会場は古参7割、webで興味持って来た新参2割、まんだらけ来たついでに寄った1割くらいの割合だったかな。告知の効果もあってなかなか盛況でした。年期入ったオタが一見には決して分からないディープな話を交わしている。ちょっと口出そうものなら横からその上を行く蘊蓄で全力で潰しに掛かられそうなこの雰囲気。情報の多い者が勝利者であるオタカースト制度。懐かしい。
資料性博覧会のパンフレットがなかなか力入ってた。
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見開きで資料性同人誌資料集が掲載されてるんだけど、これ半分くらいスタジオNo.1本じゃん!A5サイズ16P一部カラーコピーで500円はかなり高いけど中身はなかなか充実してました。ちなみに俺が買ったのが最後の1部でした。

「金田伊功を送る会」レポート

http://www.anido.com/html-j/kanada-j.html

雨の荻窪にアニメ関係者ばかり約800人が集結、この日ばかりは全てのアニメ制作がストップする、という冗談とも思えない笑い話が囁かれていた「金田伊功を送る会」に行ってきました。

約1000人のキャパの内、上記のように業界関係者がほとんどを占めたため一般枠の整理券争いは激戦だった。かくいう俺もアニドウのサイトにて30分前からPCの前で待機、時間になってアニドウのサイトにフォームが現れると同時に必要事項を書いて送信、とりあえずチケットは取れたようなので一安心してトップページに戻ってみたら「締め切りました。」の文字が表示されていた。 また送付されてきたチケットのデザインが素晴らしい。
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はじめに、アニメーター佐藤千春さんによる「宇宙の星よ永遠に(ザンボット3ED)」のピアノ演奏。そしてオープニングフィルム的な映像が流され、送る会が始まった。 金田さんの代表作品を上映し、それに縁のある人による悼辞、という形でイベントは進行していく。

まず、金田さんの初作画監督「大空魔竜ガイキング」が上映。金田さんの師匠にあたる野田卓雄さんによる悼辞。新人だった金田さんの才能を見出した野田さんは金田さんに自由に描かせた上でキャラに修正を乗せたものの、会場で映像を見て「直し切れてませんでしたね」と場内の笑いを誘う。

この辺から記憶が曖昧なので順不同。スタジオZ5から亀垣一さん、平山智さん、本橋秀之さんが登壇。金田さんがドンデラマンチャを作っている時の話。机の上に置いてある金田さんの原画の束に何故か100円玉が貼り付けてあったという。金田さん的には「100円付けるから(この原画)通して!」という意味だったらしい。いい話だなぁ!

BSアニメ夜話でアニメマエストロとして活躍している氷川竜介さんの特別講座「金田伊功の技術と功績(だったかな?)」が行われた。PowerPointを使い、ザンボット3や幻魔大戦の原画や実際の映像をスロー再生しつつ金田パース、金田光り、金田アクションを解説。

「さよなら銀河鉄道999」「幻魔大戦」「ダウンロード~南無阿弥陀仏は愛の詩」を見た後にりんたろう監督が登壇。ダウンロード制作時はりん監督と仏教とか密教とかの話ばかりしていたらしい。それが高じてロケハンで一緒にチベットに行くことに。あと、
アニメスタイルイベント「アニメの作画を語ろう」

・「ダウンロード」製作時、マッドハウスで仕事していた金田伊功が「出入りしている女の子がかわいい」と言ってたが、その出入りしているところとは同じビルに入っていた某新興宗教団体の事務所だった。

この話がりんたろう監督の口から聞けた(笑)本気だったのかは分からないが申込書までもらってくる熱の入れようだったという。

庵野監督が登壇。「(亡くなるのが)まだ早いよ!」と。「ボクの映画を見て欲しかった」とも。一見、作画のスタイルも違うしあまり接点が無さそうだけど、ナウシカDVDの庵野監督によるコメンタリーでも金田さんの事についてちょっと触れられてますね。

「風の谷のナウシカ」「天空の城ラピュタ」「となりのトトロ」の金田さん参加のジブリ作品を上映。なみきさん曰く「ジブリ作品の近作になるほどどこやってるか分からないくらい金田さんの画が直されちゃってるね。ジブリ作品が面白くなくなっていくのと関係あるのでしょうか。」大勢の業界人を前に、堂々とジブリをdisれるのはなみきさんだけ!さすがだ!

金田さんがリアル金田アクションをまじえて「おれはグレートマジンガー」を熱唱しているプライベートフィルムを上映。 この時の「アニソン・ザ・グレート決定戦」の模様はOH!プロのサイトで見ることが出来る。
http://www.oh-pro.co.jp/html-j/komatubara_12.htm
この辺の映像は小松原一男さんが亡くなった時、やはりアニドウ主催で行われた追悼イベントで見たことがあるのでよく覚えてます。

金田さんをして「(もの凄く巧い)友永和秀がいるからOH!プロには行かなかった」と言わしめた友永和秀さんが登壇。金田さんが亡くなる一ヶ月ほど前、スクウェアエニックスからのゲーム仕事でテレコムに来た資料の中に金田さんの描いたラフがあったという。久しぶりに金田さんの仕事の画を見た友永さんは、金田さんの二原を担当するような気持ちで作画したという。

金田伊功を代表する傑作OP、「ボルテスV」「サイボーグ009」「銀河旋風ブライガー」を上映して〆となった。
https://www.youtube.com/watch?v=iKkgLE7c9lk


maeQさんのtwitterより

『メタルジャック』といえば、OPのケンと亮の殴り合いが『ボルテスV』OPのパロだと気づいたのは結構最近。だって、『メタルジャック』の方が観たの早かったんだもの……w


あー言われてみれば確かにそうだ-。

最後に親族からの挨拶と言うことで牧子夫人と伊功氏の弟さんが登壇。牧子さんは「あの人がフェチだったもので・・・」と言うことで、なんとポニーテールで登場!すごい!なんだか分からないがすごい!

退場時に小冊子「金田伊功 FOREVER IKO」をいただきました。フルカラー24ページの素晴らしい本でした。金田さんの人柄のようにあまり湿っぽい雰囲気にもならず、無事天国へ金田さんを送れたことでしょう。向こうでも破天荒な原画を描いて、天国の小松原作監を困らせてください。いや、ホントにいいイベントでした。

銀河旋風ブライガー DVD完全BOX
発売日:2001-10-25
発売元:メディアファクトリー
収録時間:960(分)
定価:¥ 41,685(税込)
価格:(税込)※%OFF!!

そう言えばブライガーのDVD完全BOXの金田伊功描き下ろしとかも画だけ欲しいよね、画だけ。

以前自分がVJとして参加させていただいたイベント「Real Connect Wired Vision」で使ったネタをベタに繋げて音付けただけのもの。送る会から帰ってから作ったので音の位置合わせもしてないやっつけもいいとこな半端な映像ですが、今見返すと金田さんのCUTはたくさん使わせていただきました。

さようなら。金田さん。

初音ミクとマクロスシリーズのコンサート演出

8/22(土)のAnimelo Summer Live2009 -RE:BRIDGE- を見てきました。アニソン・声優系のライブはほぼ初体験だったんですが非常に面白かったです。

その中でも期待していたのが出演者としてリストアップされていた初音ミク。もちろん中の人など出てくることなく普通にミクの映像を流すだけなのは容易に想像でき、実際「初音ミク -Project DIVA-」の映像にオリジナルの登場シーンを追加しただけのものでしたが、この巨大なさいたまスーパーアリーナの中で27,000人が同じ映像を見てるって事実にすごく興奮した。ミクを生演奏で引き立てているのもただのフィルムコンサート的なもので終わらせてなく良かった。

将来的にAIと組み合わせて会場の「結婚してくれー!」の声にレス返せるようになったら・・・。
https://www.youtube.com/watch?v=lbFbXuaKviM
そして「ブラック★ロックシューター」アニメ化の発表も上映を通して行われた。こんな巨大な会場で見れるなんて贅沢だなー。

BLACK★ROCK SHOOTER -PILOT Edition- [Blu-ray]
発売日:2009-09-30
発売元:B★RS Project
収録時間:()
定価:¥ 1,890(税込)
価格:¥ 1,890(税込)※0%OFF!!
BLACK★ROCK SHOOTER -PILOT Edition- [DVD]
発売日:2009-09-30
発売元:B★RS Project
収録時間:()
定価:¥ 1,260(税込)
価格:¥ 1,260(税込)※0%OFF!!

9/30にPilot版DVD.Blu-rayが同時リリース。

「Project DIVA」公式動画なのにあまり再生数が伸びてないのはやっぱり微妙だから・・・か。キャプチャーデータ流し込んだだけだしなぁ。

モーションを担当した小倉唯との比較動画。「右の子もうちょい頑張れ」に笑った。
アニメに於けるアイドルのコンサート演出と言えばやっぱりマクロスシリーズですかね。
https://www.youtube.com/watch?v=8xi7_xyWW3g
やはりマクロスプラスのシャロンアップルを想像した人は多かったようだ。ハッカーはミクをハッキング出来るか?
https://www.youtube.com/watch?v=3fLBdHpW0gQ
「超時空要塞マクロス 愛おぼえていますか」のコンサートシーンですらまだ現実は追いついてない。そろそろ3Dアニメキャラによるホログラム映像コンサートが実現して欲しいな。ペンライトがサイリウムへ、観客の方は楽しみ方がだいぶ進歩したけども。
https://www.youtube.com/watch?v=mgnQNLuR_uo

Animelo Summer Live 2008-Challenge-8.30 [Blu-ray]
発売日:2009-03-25
発売元:キングレコード
収録時間:291(分)
定価:¥ 9,800(税込)
価格:¥ 7,761(税込)※21%OFF!!
Animelo Summer Live 2008-Challenge-8.31 [Blu-ray]
発売日:2009-03-25
発売元:キングレコード
収録時間:301(分)
定価:¥ 9,800(税込)
価格:¥ 7,761(税込)※21%OFF!!
Animelo Summer Live 2007 Generation-A [DVD]
発売日:2007-11-28
発売元:ランティス
収録時間:300(分)
定価:¥ 8,900(税込)
価格:¥ 7,048(税込)※21%OFF!!
Animelo Summer Live 2006 -OUTRIDE- II [DVD]
発売日:2006-12-21
発売元:ビクターエンタテインメント
収録時間:164(分)
定価:¥ 5,040(税込)
価格:¥ 3,992(税込)※21%OFF!!
Animelo Summer Live 2006-OUTRIDE-1 [DVD]
発売日:2006-12-21
発売元:キングレコード
収録時間:130(分)
定価:¥ 5,040(税込)
価格:¥ 3,992(税込)※21%OFF!!

サマーウォーズを見てきた

題名失敗だろ、と思ったけど映画を見終わった後ではしっくり来る。CMで違和感を醸し出していた山下達郎の起用も見た後だと特に違和感ないから不思議だ。
この日は映画の日だったので新宿バルト9でエヴァ(3回鑑賞)とサマーウォーズを回した。エヴァも3回目ともなるとさすがにディティール探しに明け暮れてしまうが、みやむーから直に貰ったチケットがまだあるので4回目も行くよ! バルト9はKINEZO発券機が1Fに3台(内1台故障中)、9Fに2台あるが、ネットで決済済みのクレカ払いならいいが現金支払いは発券に時間が掛かる。
新宿バルト9 | KINEZOって?

窓口に並ぶことなく、映画鑑賞がスマートに楽しめます。

代わりにKINEZOに並ぶけどな!
また、エレベーターも3基あるものの、本日は圧倒的に輸送力不足だった。バルト9階下のマルイシティが閉まる21時以降ではエスカレーターもストップしてしまうので、非常階段で降りてきた。シアター自体は立派なのでその辺が残念だった。
さて、細田守監督のサマーウォーズだがネタバレしない範囲で感じたことを書くけど全く情報入れたくない人は読まないように。事前の情報から判断してもベースに同監督の「デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!」があるのは明らか。しかしウォーゲームについて触れること自体、サマーウォーズのネタバレとなるので、ウォーゲーム未見の人はサマーウォーズ見る前にウォーゲーム見ない方がいいと思う。
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SUPERFLAT MONOGRAM。現代美術家村上隆が細田守と作ったルイヴィトンとのコラボアニメ。サマーウォーズ内電脳空間であるOZのデザインには村上隆臭がするが実際には関わっていない。なぜ取り上げたかというと主人公ケンジのアバターがDOB君っぽいから。
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【関連】<著作権侵害>キャラクター巡り村上隆さんとナルミヤ和解
【関連】ふたりのDOB君

スパイラルOP。あれー、俺の持ってるのとタイトルロゴが違う。制作から30数枚しか素材をもらえなかった中作ったという。CGでの物量表現は細田作品の特徴。
いや、面白かった。キャラクターが多すぎるが故に主人公が目立たなくなってしまっているが、随所で泣かせて、笑わせて、細かい盛り上がりが大きなうねりとなってテンションがクライマックスまで途切れない。
前作「時をかける少女」に続いて夏の風物詩となり得る作品がまたひとつできてしまった。そしてしつこいくらい繰り返された日テレ、エヴァとの間接的タイアップも功を奏して、完全に細田ブランド化に成功したことだろう。

アニメスタイルイベント「アニメの作画を語ろう」

アニメスタイルイベント「アニメの作画を語ろう」に行ってきました。このイベントはアニメーターが普段仕事場や酒の席でしてるような、アニメーターのマニアックな話をロフトプラスワンでやろう!という主旨。ゲストは森本晃司と田中達之。敬称略。誰の発言か、とかはあえて書かない。思い出したら随時追記していく。

・ブライガーのOPだけ見て消す。
・森本晃司の原画デビューは「あしたのジョー2」の車の(激しく)揺れるボンネット。
・森本晃司の作打ちは擬音が多い。ドーーンドンドッドン。
・擬音のメリットとしてリズムが生まれる。
・昔のアニメーターの見せ場はエフェクト、爆発しかなかった。
・今でこそ人間の芝居をやりたがる若いアニメーターが増えたが、昔はベテランが「いい感じに」やるものだった。
・宮崎駿の原画は一コマだけヘンな画を入れたりで金田伊功的?
・高畑勲、大塚康生を師匠に持つ割りに軽妙なアニメートを得意とする宮崎駿は異質だった。
・宮崎駿は元祖メカ美少女好きのおじさん。
・みんな「カリオストロの城」でロリコンという概念を知った。
・それが今やロリコンを批判する側なんて・・・。
・「ダウンロード」製作時、マッドハウスで仕事していた金田伊功が「出入りしている女の子がかわいい」と言ってたが、その出入りしているところとは同じビルに入っていた某新興宗教団体の事務所だった。
・大友克洋はX、Yの2軸だった漫画の世界にZ軸を持ち込んだ。
・角川映画は予告編が一番面白い。
・「さらば愛しきルパン」でラムダが逃げ込んだビルは元テレコム、現ユーフォーテーブルのビル。
ramuda.jpg
・タツノコをはじめ、アニメ界では長らくキャラクターを描くのに骨格が重視されていたが、うつのみやさとるの登場によりその流れがリセットされた?
・今の萌えアニメキャラの源流はうつのみやさとるにある?それを分かりやすく広めたのが井上俊之と磯光雄。
・うつのみやさとるは絵から徹底的に引き算をした結果フォルムが残り、フォルムだけで存在感を出せるようになった。
・結果、大きな目の極めて二次元的なキャラクターでもリアルとして意識できるようになった?
・その影響はポケモンにも及んでいる?
・アニメーターの間でうつのみや式に手をブラブラさせるのが大流行した。
・うつのみやが2回バウンドするなら俺は4回バウンドだ!

色々行間があっての発言を拾ってるので箇条書きにすると誤解招きそうだな・・・。
休憩を挟んでサプライズゲスト登場。小林治氏と、な、なんと大友克洋!!!ロフトプラスワンがどよめく!

・大友「迷宮物語でちゃんと眉村卓の原作使ったの俺だけじゃねぇか!」
・大友「『ゼルダの伝説 風のタクト』はすごかったねぇ」
・大友「『AKIRA』ではコマ割りと吹き出しで読者の読むスピードをコントロールしていた」
・大友「『工事中止命令』で俺が描いた原画知らない内に無くなってるの。俺コピーも取ってないよ!」
・大友「アニメをやり始めたのはあの時アニメが面白そうだったから」
・大友「湯浅政明さんの『ぶりぶりざえもん』とか『ねこじる草』が面白かった」
・大友「ハリウッドは優秀なスタッフのおかげで監督が何もしなくても映画出来ちゃうけど、日本の劇場アニメなんて結局4人くらいで作ってるんだよ!」

ハッキリ明言はしてなかったけど、大友克洋は他から浮いてしまう作画はあまり好きじゃなさそう。
観客からの質問タイム。
アニメーターの勉強をするにはどういう映画を見ればいいか、について。すいません、素人がゴーマンかましてよかですか?そんなの人に聞かず気になった物を片っ端から見ろ、と言いたい。クリエイティブな仕事なのに効率的に見ようとする姿勢が既に受け身でよろしくない・・・って誰も言わなかったので言ってみた。ただオススメを聞きたかっただけなんだろうけど(´ー`)ごめんね。でもアニメーターに限らず、映画は10代の内に数見ておくといい。そして10年経ってからまた同じのを見るんだ。色々発見出来るから。

・昔はビデオすら出てない作品が多かったので、ぴあなどで上映情報をチェックしては映画館に通った。
・本田雄は完璧なアニメーターの一人。
・何はともあれ「七人の侍」を見ないことには始まらない。映像の基本と応用が詰まってる。
・昔は動画の修正も原画が見たけど、今のアニメーターは歩合制だから原画が動画の修正を見ることは無くなった(他人を手伝ってる暇がない)。
・新人アニメーターが「全原画やりたい」というのはちょっと違う。
・全原画は原画で思うようなタイミングが取れるメリットがある一方で、信頼できる動画がいないということの裏返しでもある。
・新人が全原画に手を出すと食えなくなるからオススメできない。でもやる気があるのはいいこと。
・最近は作画枚数の制限が無くなった?
・レイアウトに凝り出すと広角に行きがちだけど望遠に行くべき。
・「七人の侍」の映像ウンチクは尽きない。

観客から質問があった3DCGのキャラクターが硬いという話に絡んで、森本晃司が「これがフルCGじゃなくて本当に良かった」と言ってたのがビョークの「All Is Full Of Love」。クリス・カニンガム作品。あくまでも実写合成なのでロボット他に莫大な製作費が掛かってる。

クリス・カニンガムと言えばこのIKZOマッシュアップが忘れられない。多分俺がニコ動で一番好きなマッシュアップ。

作画オタ的にはチワワがうつのみやしてるんですよ!

・映画「トランスフォーマー」は昔のロボットアニメがやろうとしていたことを具現化してしまった。
・俺ら(アニメーター)どうすればいいの?
・3DCGが「不気味の谷」をクリアしてしまうと単なる役者を使わない実写。
・ピクサーはいいとこで止めてる。
・結局2Dに還ってくると思う。
・アニメでダサいレイアウトは難しい。

2部は3Dと2Dの比較話が大半を占めた。アニメーターにしてみれば3DCGアニメーションに対し思うこともあろうがさすがに今は「3DCGだ、すげー」って時代じゃないと思う。3DCGは日常になってしまったので特に感慨もないと言うか、穿った見方をすれば制作の省力化をしてるんだねと見てしまう。
劇場版アクエリオンを見に行った時、3DCGなロボット戦があまりに退屈で寝てしまった。退屈というか3DCGは情報量が多すぎて映像が眼球を通して脳に着く頃には「ただ動いてるだけ」という認識になってしまう。この辺はイベントでも言われていたけど、「視聴者に何を見せたいか」の取捨選択が必要なんだと思う。場合によっては線が少なくたってディティールを省いたって影が付いてなくたって全く問題にはならない、という方法論はうつのみやさとるのそれに近い。
あと、結構絶賛されてた(と思う)マクロスFの戦闘シーンも俺は全然いいと思わなくって、凄く遠くの戦闘(爆発)まで目視できるくらいパッキパキに描写されちゃってるから(もちろん宇宙には大気がないからあれが正しいとかのSF的理由付けは出来るけども)情報量が多すぎて広いはずの宇宙が狭く感じてしまう。ライティングが一方向しか当たってないように見えるのもおもちゃチックでいただけない。

ケーニッヒモンスターかわいい。まあ結局は見せ方の問題なんですけどね。何を見せたいかの演出ありき。これはモンスターがかわいいのが見せられてるので気にならない。初代マクロスで一歩足を踏み出すモンスターをたっぷりの時間と枚数を掛けて作画した庵野さんはどう思ってるか知らないけど。
それは攻殻機動隊SACの由水桂氏(TAFではお世話になりました!)による3DCGオープニングにも言える。なんか箱庭みたいなんだよ。むしろこれは「七人の侍」で言ってた画角の話になるかな。

東京国際アニメフェア2009(よろず編)

続き。その他諸々。
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吉田すずかとシンガーAIのコラボレーションと・・・えーと、吉田すずかはどこへ向かっていくのか。
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既報のファイアボール「ドロッセル」フィギュア。実物見れた-。
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チェブラーシカ。ライティングされたミニチュアセットがかわいかった。
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杉並区のイメージキャラ「なみすけ」meetsチェブラーシカ。
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くわがたツマミお姉さん。ツマミをつまませて!
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「崖の上のポニョ」立体ジオラマ。でかい!
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30周年を迎えたミンキーモモ。OP、EDが収録されたMemorial Collection DVDを購入。
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劇場映画版釣りキチ三平にもVFXで参加している白組の釣りキチ三平立体物。暗闇の中で高速点滅することで三平やイワナがその場で動いているように見える。
サテライトでオフィシャル同人誌「娘○秘(にゃんクレっと) File 1」購入。
http://www.satelight.co.jp/animefair/2009/03/file1.html
神風動画のThe Last Pieceが面白かった。
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突如、会場に異様な一角が。
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何やってんの!?
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西あすかさんの絵がかわいかった。
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本人もかわいかった!
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あのドバイでアニメキャラクターイベントが?
中国、台湾、韓国とも今回広めのブースを取っている割りにあまり展示物がありませんでした。台湾の30ガール?な30資深美少女がいいキャラしてました。
カートゥーン勢も特に見所無し。
総評。さすがに不況の影響でどこも金無いのが如実。マッドハウスとかボンズとかポスター貼ってあるだけで質素な物だった。元気があったのは東映、アニプレックス、フジテレビ、グレンラガン(ガイナックス)くらいか。あとは各種専門学校。イベントステージが減ったためアニメフェアで大々的に発表!ということも無くなり(初夏に劇場公開を控えたヱヴァブースすら無いし。要整理券なステージⅡでは特報流してたらしいけど。)、世界に通用する新しいコンテンツビジネスと注目されるも、アニメ産業にとって展示会という形式はもはや古いのかも知れない。
コンパニオンコレクション2009。今回撮禁多くてあんまり撮れなかった。それもねー。
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アニ顔さんが通路でやけくそ気味にパラパラ踊ってたのが面白かった!

東京国際アニメフェア2009(新作編)

ビックサイトで開催された東京国際アニメフェアに行ってきました。長くなりそうなのでまずは新作アニメ編。
ravex
ravex自体はアリだと思うんだけど、手塚プロはあれだけハリウッド版アトムの造形に物言いしてたのに舌の根も乾かないうちに出てきたのがravexのラトムで驚いたよ。
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マリー&ガリー
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これはかわいいですね。チェキ。
【東映ロボットガールズ(仮)】
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これはひどいオッサンホイホイですね!バラタックとガ・キーンとガイキングとは!好ーきーなんだーバラターーックーー!
【宇宙戦艦ヤマト】
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東北新社で復活の宇宙戦艦ヤマト。今まで何度か新作製作の報告はあったものの、CR宇宙戦艦ヤマトのヒットによるパチンコマネーで劇場版製作が一気に現実化するか?松本サイドの大ヤマト零号は完全な黒歴史に。
【ザ☆宇宙ショー(仮)】
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うみものがたり
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いやー、パチンコのアニメ業界進出が著しいですが、パチンコオリジナル機種がTVアニメになるとはもう何がなんだか分かりません。しかもサトジュン作品として。スタッフも豪華。
鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST
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新作ハガレン。右端のひとに俺の持ってたREEDのミンキーモモの紙袋について「どこでもらったんですか?」と聞かれた。オタか、オタなのか?オタなんだろうな。
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閉会時間間際、ハガレンコスプレ軍団が敬礼しながら帰って行くのが格好良かった!アニプレックス天晴れ!
【SUMOライダー】
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ネットにはあまり情報がないが、さとうけいいち監修だそうだ。Bells & Whistles制作。
リストランテ・パラディーゾ
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オノナツメのリストランテ・パラディーゾがフジテレビNOISEにてTVアニメ化。森永のカレ・ド・ショコラとコラボしてる。
東のエデン
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劇中に出てくる82億円チャージされてる携帯電話。NEC製。
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今回のアニメフェアは不況の影響をモロに受けているのか簡易なブースが目立っていたが、フジテレビはライブドアマネーのおかげかちゃんとセット組んでた。
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雑多に置かれてるディスプレイ(実際何かに使われてたモニターみたいで文字が焼き付いていた)だが中央の8つを使ってマルチディスプレイ化。
<続く>

「SPACE INVADERS EXTREME 2」リリースパーティー@渋谷LA FABURIQUE

http://besidegames.com/bgnews/2009-03-02/914-あの伝説のZUNTATAも登場!『DISCONTINENTAL』スペシャル!
タイトーのDS用シューティングゲーム「SPACE INVADERS EXTREME2」の発売を記念したリリースパーティ「DISCONTINENTAL」に行ってきました。ゲーム系のクラブイベントって言ったらほら、ゲーマーズナイトとかバーチャジャンキーじゃないですか。だって今井トゥーンズとかいるんですよ。往年のナムコとかセガのクラブイベントは多かったけどタイトーってあんまりやってるの思いつかない。こういうインベーダー絡みくらいか。さぞかしゲーム漬けなパーティーなのかと思ったらDSの試遊台2台しかなかった。まあ、feat.「SPACE INVADERS EXTREME2」程度なので仕方ないですね。
会場はシャレオツピーポー多数と夜明かしで朝まで過ごすサラリーマン少々、ZTT目当てのゲーヲタ少々という久々アウェーの予感!モー娘。掛かったら最前とそれ以外の間に明らかな溝が!せいぜいハルヒで遠慮がちなロマンス!
http://zuntata.jp/pickup/ext2.html
この日の目当てはZUNTATA。一度ZUNTATAを生で見たかったので行ったんですが、ゲームショーと同じようなステージだったのでちょっと残念だった。ばびーさんと小塩さんしかいなかったし。フロアには中山上等兵も見かけたような気がするけど気のせいか。

まあZUNTATAで踊れてよかったなと。でもせっかくクラブなんだからもっとフロア対応なステージが見たかった。ZUNTATAでリミックスとか出してるじゃないですかああいうの。めがてん細江とか今でもガンガンにフロア対応してる訳だし。

これはアレンジだけど。
YMCKも初めて見た。会場には女の子半分くらいいたのでわーこれみんなYMCKの客なのかーと思ったけどステージ始まってみれば意外と前の方に女の子おらず2列目で楽しめました。衣装はこれと同じだった。あと帽子。
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巨大プロジェクターにFC「いきなりミュージシャン」の画面が映し出され、ライブで披露!YMCKは曲を聴くより実際に見た方が面白い。

もう一つの目当ての中塚武のDJが良かったな。

POSCAの曲も掛けてくれた。
しかし、パーティーを盛り上げてくれたダンサーの方々には敬服。ずっと踊り続けていたもんなー。Sの女王様がMのメイドにやり込められるのがすげー面白かった。
あー!ゲイムマンいた!たしかに!あの人か!
http://player.besidegames.com/gameman/15604/

スペースインベーダー エクストリーム 2
発売日:2009-03-26
発売元:タイトー
定価:¥ 3,990(税込)
価格:¥ 3,192(税込)※20%OFF!!
在庫:近日発売 予約可
中古:~
SPACE INVADERS EXTREME AUDIO CLUSTER
発売日:2008-03-19
レーベル:ZUNTATA
アーティスト:ゲーム・ミュージック
定価:¥ 2,600(税込)
価格:¥ 2,470(税込)※5%OFF!!
在庫:在庫あり。
中古:¥ 1,940~

「クールアニメセレクション」北久保弘之監督トークショー

http://www.cinemabox.com/schedule/event.cgi?0004&2
「BLOOD THE LAST VAMPIRE」上映前の北久保監督のトークショーに参加してきました。元気そうでしたよ。BSアニメ夜話で見た時よりふっくらした印象。
・寺田克也さんにキャラデザを依頼するなら、作画監督は黄瀬さん以外には考えられない。逆に言えば黄瀬さん参加の確約が取れたから依頼した。
・同じフルデジタルの「ホーホケキョ となりの山田くん」の方が先に公開されたので、「初のフルデジタルアニメーション」という冠はもらえなかった。
・本気でBLOODでアカデミー賞を取りに行ったのだが、短編アニメーション賞は30分以下、長編アニメーション賞は60分以上の作品という規約があるため、48分の「BLOOD THE LAST VAMPIRE」はノミネート落ちしてしまった。
・製作予算は4億5千万円。内1/3は通産省(現:経産省)からの助成金。
・北久保監督は現在TVシリーズを製作中。
・劇場最新作は「子連れ狼」。原作の小池一夫先生に2009年秋公開と発表されてしまったが、実際にはまだシナリオの段階なので公開はまだ3年先くらいになりそうだとのこと。
・北久保監督のコラム「読んで泣け」がリニューアル後のアニメージュのHPにて再掲される模様。



北久保版の攻殻機動隊が一番好きだ。というか攻殻機動隊が士郎正宗作品である以上、これ以外の解釈はあり得ないと思う。だから昔から押井版攻殻機動隊は原作の上っ面をなぞっただけで押井色も中途半端な駄作だと思ってる。いや駄作は言い過ぎだな、凡作。北久保監督の凄いところは徹底したエンターテインメント作品を高水準で作り上げるところにある。これは下の銭ゲバの記事でも書いた、

「とにかく漫画をそのまんま映画にする」という熱気に溢れ

てるところに自分は感銘するわけです。

(関連)
実写版「BLOOD THE LAST VAMPIRE」、ラスト・ブラッド公式サイト
http://lastblood.asmik-ace.co.jp/
押井守(原案・脚本)×IG最新作「宮本武蔵-双剣に馳せる夢」公式サイト
http://musashi-souken.com/

渋谷パルコファクトリーにてボーメ展開催中

http://www.parco-art.com/web/factory/bome0810/index.php

会 場: PARCO FACTORY パルコファクトリー
    渋谷パルコ パート1 / 6F
期 間: 2008年10月3日(金)-2008年10月20日(月) ※会期中無休
    10:00am – 9:00pm
    ※入場は閉場の30分前まで
    ※最終日は6:00pmにて終了
入場料: 一般300円・学生200円・小学生以下無料

会場には80体ものボーメ・フィギュアが集結!入り口では鬼娘がお出迎え。
bome.jpg
会場には1980年代から2008年までの作品が並べてあるんですが、造形作家としては正直90年代中盤くらいが一番油乗っていた気がするなぁ。近作はポージングからして無難で(もっともオリジナルの原画からそうなんだろうけど)、立体化されたインパクトが薄い。まあ当時は二次元絵を立体化することそのものがエポックだったから、立体が大体想像出来てしまう今のキャラクターデザインを見ても「これを立体化!」という熱があんまり伝わってこないのが仕方ないのだろうか。今のはフィニッシュもキレイで申し分ないんだけど、なんとなく工業製品見てるようであんまり面白みがない。
面白かったのは村上隆コラボのProject Ko2関係。村上隆によるko2デザイン画FAXが見れるのがいい。ko2って正式名称「桜上水ココ」って言うんだね、アキハバラ電脳組!最初はヘタクソだったキャラクター画が描き続ける事によって段々それなりに見えるようになってくるのもいい。

MON-SIEUR BOME COLLECTION No.20 ミスティー・メイ
発売日:2007-04-12
発売元:海洋堂
定価:¥ 4,725(税込)
在庫:
中古:¥ 3,750~