新文芸坐×アニメスタイルセレクションVol.49「新作『寫眞館』公開記念 なかむらたかしとその作品」

http://animestyle.jp/2013/09/27/6180/

開催日:2013年10月19日(土)
会場:新文芸坐
料金:当日一般2500円(前売・友の会2300円)
※オールナイト上映につき18歳未満の入場不可
トーク出演:なかむらたかし、小黒祐一郎(本誌編集長)
上映タイトル
『未来警察ウラシマン』26話「ネオトキオ発地獄行き」(TV作品/1983年)※Blu-ray上映
『迷宮物語』(劇場作品/1987年)※35mmフィルム上映
『バニパルウィット』(劇場作品/1998年)※Blu-ray上映
『パルムの樹』(劇場作品/2002年)※35mmフィルム上映
『寫眞館』(劇場作品/2013年)
協力:一般社団法人 日本アニメーター・演出協会(JAniCA)

なかむらたかし監督のちょう久々の最新作「寫眞館」の公開を記念して、新文芸坐×アニメスタイルイベントにてなかむらたかし特集を上映!
「寫眞館」は11/9の正式公開に先行して10/13にシネ・リーブル池袋にて上映されて以来2回目の上映となる。なかむらたかし監督自身が原画までやっているという熱の入れよう、そしてキャラクター造形がやばい域まで達してます。

そして、気になるのは『バニパルウィット』(正式には「とつぜん!猫の国バニパルウィット」だが)がBlu-ray上映とのこと。
ほえ?国内ではDVDでも出てないのに(PAL版ならフランスでリリースされていて、日本でも輸入DVDで購入可能)。

8/10の新文芸坐×アニメスタイルイベントは「おおかみ」「ほたる」「もも」!


2012年は「夏」を感じさせるアニメ映画が偶然にも3作品公開されました。細田守監督の「おおかみこどもの雨と雪」(7/21公開)、宇田鋼之介監督の「虹色ほたる」(5/19公開)、そして沖浦啓之監督の「ももへの手紙」(4/21公開)。どれも日本の四季(特に夏)を感じさせる傑作揃いです。

この3作品が8/10の新文芸坐×アニメスタイルイベントで上映されることが決定!

「必見!『虹色ほたる』と東映動画の名作たち!!」を見てきた

http://animestyle.jp/2012/10/22/2733/
新文芸坐×アニメスタイル セレクションの33回目、「必見!『虹色ほたる』と東映動画の名作たち!!」を見てきました。
「虹色ほたる」は個人的に今年のNo.1アニメ映画として激推ししてますが、「虹色ほたる」DVD発売を11/21に控え、都合5回目(10回以上見てる人も多いので5回は決して多くはないですが)となる鑑賞の機会を新文芸坐×アニメスタイルイベントにて与えてくれたことを嬉しく思います。
アニオタフォース – 「虹色ほたる」を4回見てきた
上映に先駆けて、「虹色ほたる」監督の宇田鋼之介監督とアニメ様のトークショー。
「虹色ほたる」は正直、人を選ぶ映画だと思います。説明的なセリフを極力廃し(開始30分はユウタに何が起こっているのか正直分かりづらい)、作り手側から結論を提示することはしないという作品造りは一見不親切ですが、宇田監督はそれを「見る人に委ね」、「噛めば噛むほど味の出るスルメのような」作品を目指したとのこと。
「虹色ほたる」はダムに沈む村が舞台である。プロデューサーサイドから東映的な分かりやすい作品を求められていたけど、内包しているテーマが重いため結果としてディープな作品になってしまったとのこと。
エンディングのカットは尺の都合で本編から漏れてしまったカットを再利用している。自転車のCM部分はキャンディーズも作画した新井浩一さん。
隠れ設定:ユウタは文京区駒込在住。ケンゾーはデコトラ職人。独立するのが遅れたので芳澤さんとの結婚が遅れた(ずっと付き合っていた)。47歳のヘソ出しルックな旧姓芳澤さんは元々子どもの頃から洒落っけあったのと今っぽいカッコということで、基本的には森さんのデザイン。
ちなみに、原作からさえ子の名字は「オクヤマ」になっているのですが、ユウタの名字は特に決まっていなかったそうで、東映でオクヤマと来れば奥山玲子さんなので、言葉遊びから東映動画の名アニメーター小田部(コタベ)羊一、奥山玲子夫妻から取られたそうです(コタベじゃまんま過ぎるのでオタベになったけども)。その他、今発売中のアニメスタイル002にて「虹色ほたる」がコンテ、資料集付きで28Pも特集されてます。裏ネタ多数ですので是非ご一読の程を!

「虹色ほたる」は35mmフィルムでの上映。デジタルと比べてダイナミックレンジは低いので暗い箇所は確かにデジタルより見えなかったりしますが、フィルム独特のパーフォレーションの揺れはいい味出てたと思います。
「虹色ほたる」上映後、「龍の子太郎」「空飛ぶゆうれい船」「どうぶつ宝島」と東映長編(中編?)3本立てで上映。虹色ほたるも含めて全てフィルムでの上映で、前述の小田部、奥山ネタからうまく繋がった在りし日の東映動画の味を感じさせる良いセレクションだったと思います。
新文芸坐のロビーでは虹色ほたるの原画展示がありました。

信じられるかい?右が原画で、左が修正原画なんだぜ・・・。

そしてDVD発売を前に11/9DVDレンタル開始!また来週さえ子に会える!!!

宇田監督によるサイン入りユウタとさえ子イラスト。さえちゃんかーわーいーなー、超絶かーわーいーいーなー!!!
そうそう、アニメ様から来年「おおかみこどもの雨と雪」、「ももへの手紙」、「虹色ほたる」の「主人公が田舎に帰る3部作」の上映会しましょうとの嬉しい提言が。実現すればすごいラインナップですが期待して待ちたいところです。

イベント終了後、ふとした切っ掛けで大橋学さんとお茶する機会に恵まれました。


確かに自分も「ユンカース」と似たような匂いと情熱を感じました。
しかし、大橋さんはタフですね、先日のユンカースの上映の時もトークショー終えた後も帰らずにお客さんと一緒に朝までいてそれから自身の作品集を売るためにコミティアに行ったとのことでしたが。いやーすごい!

アニメスタイルイベント「アニメの作画を語ろう」

アニメスタイルイベント「アニメの作画を語ろう」に行ってきました。このイベントはアニメーターが普段仕事場や酒の席でしてるような、アニメーターのマニアックな話をロフトプラスワンでやろう!という主旨。ゲストは森本晃司と田中達之。敬称略。誰の発言か、とかはあえて書かない。思い出したら随時追記していく。

・ブライガーのOPだけ見て消す。
・森本晃司の原画デビューは「あしたのジョー2」の車の(激しく)揺れるボンネット。
・森本晃司の作打ちは擬音が多い。ドーーンドンドッドン。
・擬音のメリットとしてリズムが生まれる。
・昔のアニメーターの見せ場はエフェクト、爆発しかなかった。
・今でこそ人間の芝居をやりたがる若いアニメーターが増えたが、昔はベテランが「いい感じに」やるものだった。
・宮崎駿の原画は一コマだけヘンな画を入れたりで金田伊功的?
・高畑勲、大塚康生を師匠に持つ割りに軽妙なアニメートを得意とする宮崎駿は異質だった。
・宮崎駿は元祖メカ美少女好きのおじさん。
・みんな「カリオストロの城」でロリコンという概念を知った。
・それが今やロリコンを批判する側なんて・・・。
・「ダウンロード」製作時、マッドハウスで仕事していた金田伊功が「出入りしている女の子がかわいい」と言ってたが、その出入りしているところとは同じビルに入っていた某新興宗教団体の事務所だった。
・大友克洋はX、Yの2軸だった漫画の世界にZ軸を持ち込んだ。
・角川映画は予告編が一番面白い。
・「さらば愛しきルパン」でラムダが逃げ込んだビルは元テレコム、現ユーフォーテーブルのビル。
ramuda.jpg
・タツノコをはじめ、アニメ界では長らくキャラクターを描くのに骨格が重視されていたが、うつのみやさとるの登場によりその流れがリセットされた?
・今の萌えアニメキャラの源流はうつのみやさとるにある?それを分かりやすく広めたのが井上俊之と磯光雄。
・うつのみやさとるは絵から徹底的に引き算をした結果フォルムが残り、フォルムだけで存在感を出せるようになった。
・結果、大きな目の極めて二次元的なキャラクターでもリアルとして意識できるようになった?
・その影響はポケモンにも及んでいる?
・アニメーターの間でうつのみや式に手をブラブラさせるのが大流行した。
・うつのみやが2回バウンドするなら俺は4回バウンドだ!

色々行間があっての発言を拾ってるので箇条書きにすると誤解招きそうだな・・・。
休憩を挟んでサプライズゲスト登場。小林治氏と、な、なんと大友克洋!!!ロフトプラスワンがどよめく!

・大友「迷宮物語でちゃんと眉村卓の原作使ったの俺だけじゃねぇか!」
・大友「『ゼルダの伝説 風のタクト』はすごかったねぇ」
・大友「『AKIRA』ではコマ割りと吹き出しで読者の読むスピードをコントロールしていた」
・大友「『工事中止命令』で俺が描いた原画知らない内に無くなってるの。俺コピーも取ってないよ!」
・大友「アニメをやり始めたのはあの時アニメが面白そうだったから」
・大友「湯浅政明さんの『ぶりぶりざえもん』とか『ねこじる草』が面白かった」
・大友「ハリウッドは優秀なスタッフのおかげで監督が何もしなくても映画出来ちゃうけど、日本の劇場アニメなんて結局4人くらいで作ってるんだよ!」

ハッキリ明言はしてなかったけど、大友克洋は他から浮いてしまう作画はあまり好きじゃなさそう。
観客からの質問タイム。
アニメーターの勉強をするにはどういう映画を見ればいいか、について。すいません、素人がゴーマンかましてよかですか?そんなの人に聞かず気になった物を片っ端から見ろ、と言いたい。クリエイティブな仕事なのに効率的に見ようとする姿勢が既に受け身でよろしくない・・・って誰も言わなかったので言ってみた。ただオススメを聞きたかっただけなんだろうけど(´ー`)ごめんね。でもアニメーターに限らず、映画は10代の内に数見ておくといい。そして10年経ってからまた同じのを見るんだ。色々発見出来るから。

・昔はビデオすら出てない作品が多かったので、ぴあなどで上映情報をチェックしては映画館に通った。
・本田雄は完璧なアニメーターの一人。
・何はともあれ「七人の侍」を見ないことには始まらない。映像の基本と応用が詰まってる。
・昔は動画の修正も原画が見たけど、今のアニメーターは歩合制だから原画が動画の修正を見ることは無くなった(他人を手伝ってる暇がない)。
・新人アニメーターが「全原画やりたい」というのはちょっと違う。
・全原画は原画で思うようなタイミングが取れるメリットがある一方で、信頼できる動画がいないということの裏返しでもある。
・新人が全原画に手を出すと食えなくなるからオススメできない。でもやる気があるのはいいこと。
・最近は作画枚数の制限が無くなった?
・レイアウトに凝り出すと広角に行きがちだけど望遠に行くべき。
・「七人の侍」の映像ウンチクは尽きない。

観客から質問があった3DCGのキャラクターが硬いという話に絡んで、森本晃司が「これがフルCGじゃなくて本当に良かった」と言ってたのがビョークの「All Is Full Of Love」。クリス・カニンガム作品。あくまでも実写合成なのでロボット他に莫大な製作費が掛かってる。

クリス・カニンガムと言えばこのIKZOマッシュアップが忘れられない。多分俺がニコ動で一番好きなマッシュアップ。

作画オタ的にはチワワがうつのみやしてるんですよ!

・映画「トランスフォーマー」は昔のロボットアニメがやろうとしていたことを具現化してしまった。
・俺ら(アニメーター)どうすればいいの?
・3DCGが「不気味の谷」をクリアしてしまうと単なる役者を使わない実写。
・ピクサーはいいとこで止めてる。
・結局2Dに還ってくると思う。
・アニメでダサいレイアウトは難しい。

2部は3Dと2Dの比較話が大半を占めた。アニメーターにしてみれば3DCGアニメーションに対し思うこともあろうがさすがに今は「3DCGだ、すげー」って時代じゃないと思う。3DCGは日常になってしまったので特に感慨もないと言うか、穿った見方をすれば制作の省力化をしてるんだねと見てしまう。
劇場版アクエリオンを見に行った時、3DCGなロボット戦があまりに退屈で寝てしまった。退屈というか3DCGは情報量が多すぎて映像が眼球を通して脳に着く頃には「ただ動いてるだけ」という認識になってしまう。この辺はイベントでも言われていたけど、「視聴者に何を見せたいか」の取捨選択が必要なんだと思う。場合によっては線が少なくたってディティールを省いたって影が付いてなくたって全く問題にはならない、という方法論はうつのみやさとるのそれに近い。
あと、結構絶賛されてた(と思う)マクロスFの戦闘シーンも俺は全然いいと思わなくって、凄く遠くの戦闘(爆発)まで目視できるくらいパッキパキに描写されちゃってるから(もちろん宇宙には大気がないからあれが正しいとかのSF的理由付けは出来るけども)情報量が多すぎて広いはずの宇宙が狭く感じてしまう。ライティングが一方向しか当たってないように見えるのもおもちゃチックでいただけない。

ケーニッヒモンスターかわいい。まあ結局は見せ方の問題なんですけどね。何を見せたいかの演出ありき。これはモンスターがかわいいのが見せられてるので気にならない。初代マクロスで一歩足を踏み出すモンスターをたっぷりの時間と枚数を掛けて作画した庵野さんはどう思ってるか知らないけど。
それは攻殻機動隊SACの由水桂氏(TAFではお世話になりました!)による3DCGオープニングにも言える。なんか箱庭みたいなんだよ。むしろこれは「七人の侍」で言ってた画角の話になるかな。

【編集長メモ】大平晋也さんの取材

http://animesama.cocolog-nifty.com/animestyle/cat6500986/index.html

『Genius Party Beyond』のパンフレットのため記事のために、昨日、大平晋也さんの取材に行ってきました。同時に雑誌アニメスタイルのための取材もやってきました(雑誌アニメスタイルは3号ではなく年末発売の4号への掲載になるかも。随分先の話でスイマセン)。

早くもアニメスタイル4号の話が!3号は今月発刊なのかな?まだ情報は上がってないようですが。

今回は『Genius Party Beyond』『わんわ』の話題は勿論、現在の大平さんの仕事全般についてうかがってきました。今回も充実した取材になったと思います。

楽しみすぎる!
(関連)Genius Party Beyond公式サイト
なんかTrailer見れないけど・・・。

この人に話を聞きたい アニメプロフェッショナルの仕事 1998-2001

http://animesama.cocolog-nifty.com/animestyle/2006/10/post_cd6c.html
アニメージュの人気連載「この人に話を聞きたい」が512ページにも及ぶ大ボリュームで書籍化。一足先に10/9(祝)のアニメスタイルイベントにて先行販売?

この人に話を聞きたい アニメプロフェッショナルの仕事 1998-2001
発売日:2006-10-14
著者:小黒 祐一郎
出版社:飛鳥新社
定価:¥ 3,000(税込)
在庫:近日発売 予約可

アニメスタイルイベント「アニメ様」10/9開催

http://style.fm/as/08_event/08_event_top.shtml

昼夜の2本立てで、昼間に『エスパー魔美』のイベントを、夕方から夜にかけて「アニメ様」のイベントをやります。場所はお馴染みの新宿LOFT/PLUS ONE。昼・夜は入れ替えになる予定です。

3連休の最後、万難を排して駆けつけたい所。

【Webアニメスタイル】ピーター・チョン監督Q&A(1)

http://style.fm/as/13_special/mini_060705.shtml

ピーター もちろん、僕がキャリアをスタートさせた頃、金田サンのアニメーションからは計り知れない影響を受けていた。僕が彼の仕事を見て研究する事で学んだのは、不自然なタイミングによって、視聴者にある種の感覚を喚起させる作画方法の可能性だ。それに、アクションの中に何枚か様々な画を混ぜ合わせる事で、リミテッド・アニメーションを面白く見せるやり方も教わった。

ピーターチョンによる金田伊功話!「金田サン」という表記なのはガイジンっぽさを残したのだろうか。
<追記>【WEBアニメスタイル】ピーター・チョン監督のインタビューより

文中で「金田サン」と表記しているのは、原文が「Kanadasan」だったからです。

なるほど!

金田サンの場合、それは誰かのコピーではなく“発明”だった。したがって彼のアニメーションには、「金田スタイル」を踏襲する他の誰にも持ち得ない、自由なのびやかさがあるんだよ。

イーオン・フラックス オリジナル・アニメーション コンプリートBOX
発売日:2006-03-17
発売元:パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン
収録時間:307(minutes)
定価:¥ 7,140(税込)
価格:¥ 6,069(税込)※15%OFF!!
在庫:通常24時間以内に発送

なかむらたかし「TWILIGHT」4月発売予定

http://www.style.fm/as/02_topics/top_060203b.shtml

アニメスタイルが、なかむらたかしさんのマンガ単行本を出します。そのタイトルは「TWILIGHT」。発売は4月を予定。

おお、事実上のなかむらたかし「夢の中へ」復刊!しかも単行本未収録作品も収録とのこと!アニドウとかモーニングのアレですかね。
確かにいい加減モーションコミックものは入手困難になりましたね。金田伊功「バース」、いのまたむつみ「GBボンバー」、湖川友謙「unbalance angleミナミ」、平野俊弘・石川賢「無敵少女ラミー」など。これらの中でも「夢の中へ」は出回っている数が少なかったかと思います。

【Webアニメスタイル】年忘れ!いろんなアニメを観ちゃおう大会

http://www.style.fm/as/08_event/08_event_top.shtml

日時■12月18日(日)15時開場・16時開演
出演■今石洋之、大地丙太郎、佐藤竜雄、小黒祐一郎(いずれも予定)
会場■LOFT/PLUS ONE

あ、18日・・・(;´Д`)同日になにかイベントがあったような・・・